「不動産投資を会社にバレたくない」という方は住民税について理解しておくべきといえます。
この記事を読むことで、「不動産投資がバレずに行なう方法」や「住民税も節税対象になるのか」について分かりやすく理解することが出来ますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください!
不動産投資における住民税とは
まず、住民税とは何かを簡単におさらいしていきましょう。
住民税とは
住民税とは、自分が居住する地方自治体に支払う税金のことをいい、地方税法という法律で定められています。
市区町村によっては地方税法とは別に条例で決まっている場合もありますので、税率は市区町村によって異なるということを覚えておきましょう。
住民税は誰が計算する?
住民税は市区町村が計算します。市区町村で計算してくれた住民税額が納税者に通知される仕組みになっています。
納税者が所得税の確定申告を行なった時のデータが税務署から市区町村に転送されて、市区町村で住民税を計算するのです。
住民税は誰が支払う?
「あれ、毎年そんな納税をしたことないぞ?」と思う方も多いと思います。
その理由はサラリーマンの場合、住民税を納税者本人が納税することはなく、市区町村が計算してくれたものを、会社の年末調整を通じて納税されている仕組みになってます。
そのため「住民税の納税方法について知らない」という方も多く存在するのです。個人事業主等であれば住民税の納税は毎年行っていることなのです。
住民税額が毎年異なる理由
住民税額は、「所得割の計算」と「均等割の計算」によって出された金額を合算した額になります。
・所得割〜前年の所得に応じて計算される
・均等割〜所得に関わらず一定
「所得割」は前年の所得に応じて計算される仕組みとなっているため、住民税額は毎年異なるのです。
所得割が、なぜ前年の所得なのかは上述したとおりで、確定申告によって決まる仕組みだからです。
1年間(1月1日〜12月31日)の所得税の確定申告時期が年度末(3月15日まで)になるので、住民税はおのずと前年の所得に応じた額となります。
そのため住民税は「毎年6月から翌年の5月までを一年」とすることになっています。要は時期を少しズラしているんですね。
不動産投資が住民税でバレる理由
住民税の納税方法
住民税の納税方法は大きく「特別徴収」と「普通徴収」の2種類があります。
なぜバレるのかを先に説明すると、住民税を「特別徴収」にしてしまうとバレる可能性があります。
特別徴収とは
「特別徴収」とは、毎月の給与から住民税を会社が天引きして、会社が市町村に納税する仕組みです。
対象は原則サラリーマンのような給与所得者のため、住民税の納税方法を知らない方が多いのです。
住民税を「特別徴収」として申告してしまうと、会社の経理が「あれ、なんか知らないお金が給与から天引きされてる」と気付く可能性があるのです。
住民税以外でもバレることはありますが、住民税の納税方法でバレる可能性が1番高いです。
普通徴収とは
「普通徴収」とは、市町村から送付される納税通知書で、1年で4回に分けて納税する仕組みです。
自動車税でもそうですが、普通は納税通知書で納税するのが本来の納税方法なので「普通徴収」となっています。
サラリーマンからしたら普通徴収が特別徴収ですよね、、、
不動産投資が住民税でバレない回避方法
上述したとおり、不動産投資を行っていることが会社にバレてしまう1番の原因が住民税です。
でも安心してください、会社にどうしてもバレたくないという方に向けた納税方法がちゃんとあります。
その方法は、所得税の確定申告時がポイントです!確定申告書に「住民税に関する欄」というのがあり、その中の「自分で納付」を選択することで普通徴収扱いとなり、不動産所得に関する情報は会社にはバレません。
その後は住民税の納税通知書が届くので納税すれば完了です。
なお、給与所得を特別徴収ではなく普通徴収にすることは出来ませんので間違わないよう注意してください。
不動産投資で住民税は節税対象になる?
「不動産投資をして住民税が下がった」という人もいるかと思いますが、不動産投資で住民税が減る可能性があります。
損益計算の概念
不動産投資において住民税も損益計算できるため、節税になる可能性がありますが、具体的には不動産所得がマイナスの場合に節税効果が生まれます。
所得税の確定申告時に給与所得は当然プラスの所得となります。
これに対して1年間の不動産所得がマイナスであった場合に、プラス所得(給与)とマイナス所得(不動産所得)が相殺され、結果的に所得税や住民税が節税になるということです。
不動産投資における節税の考え方
注意しなければならないのは、節税を目的に不動産投資を始めるのは違うということ。節税になる=不動産所得がマイナスを引いた結果なのです。
たしかに不動産投資を始めると諸経費が掛かるため、初年度などはマイナスになることが多いので節税にはなりますが、キャッシュフローでマイナスが続くような物件は良い物件とはいえません。
例えば、「よく空室がでる」、「修繕費が毎年掛かる」ような物件だとすれば、間違いなく節税になった金額よりも大きな損失を受けることになります。
あくまでプラスのキャッシュフローが続くような物件を持ちつつ、「たまに起きてしまった費用などが節税になればラッキー」くらいの感覚でいることが大切です。